第4話 バレてほしい魚ランキング



2009年8月 黒島 赤鼻Bにて ウツボの根掛かりに苦戦

 釣り師には、どんな釣りであれ対象魚というものがある。例えば、みんなが好きなマダイでさえ、寒グロねらいでは外道だ。初夏のとてつもなくうまいイサキでさえも餌盗りとなる。それでも、食べておいしいとあれば遠慮なく準本命という名前を付けてクーラーに入れる。
問題は、持ち帰っても迷惑な魚だ。これからがかかると思わずバレテくれと祈るしかない。ところが、どうしても釣りたい対象魚に限ってハリ外れをやらかしたり、ばらしたりしてしまう。
 しかし、磯釣りでバレテほしい外道な魚ベスト5を決定!管理人の独断と偏見で選んでみました。


第5位 ウツボ
 底物で潮が今一の時に、これでもかこれでもかと掛かってくる。こいつが掛かると、ワイヤーハリスがぐにゃぐにゃにされる。とぐろを巻いて上がってくるので気持ち悪い。一番困るのは、底物で潮がよくないとき、当たりがないので、ついつい置き竿にしてしばらくの間放置してしまった時である。竿先が小刻みに揺れているので、アタリかなと喜んでいると、それはいつまでも続く。もしかして・・・。そう、ウツボが喰った後根に入ってしまい、仕掛けを回収不能となるのだ。

第4位 ダツ
 こいつは、とんがった鋭い歯をもっており、ふにゃふにゃした引きだが、クロ釣りの仕掛けを飛ばしてしまうパワーを持つ。玉網をかけるには細くてやりにくいし、ぶり上げようとすれば自分に飛んできてあぶないし。1mを超える輩もいるというからやっかいな存在だ。こいつが喰うということは、タナが浅いということなので、タナを深くすれば防げる。でいればご遠慮願いたい方々である。

第3位 ソウシハギ
 こいつは、泳ぎが苦手そうな体のつくりをしている。そのわりにはアタリが鮮明で、引きが強い。尾長かなと最大級の集中力で体制を整えていると、いきなりのバラシ。あれっ、チモトを確認すると、ハリがない。これは、フグ科やカワハギ系の魚の仕業である。かれらは歯が鋭く、喰いついたハリをことごとく飲んでしまう。これが数が少なければウスバハギと同様問題はないが、南九州の離島では、こいつらが相当な数で釣り人を迎えている場合がある。集団で仕掛けを襲う彼らは、いつもののんびりしたあの姿とは大違いである。

第2位 イスズミ
 離島の餌盗り最強選手。1年中元気なのはこいつだけではないか。数で勝負してくるし、クロと同じような場所にいることもあるので、困ったやつだ。掛かると、竿を叩きながら強烈に絞り込む。ハリスはザラザラにされるし、食べてまずいので持ち帰りたくない。いい加減にしてくれえ。ただ唯一の長所は、アカジョウの格好のつけ餌になることくらいかな。

第1位 ウミガメ
 動物愛護団体から怒られそうだが、こいつが一番たちが悪い。ふわっとしたあたりで、これはでかいと期待をこめてやりとりをしたところが、鋭いツッコミはなく、ただただ重々しい引き。もしかして、とおそるおそる浮かせると、バシャッ、バシャッとウミガメさん登場。これには、本当にずっこけるよ。硫黄島では、10キロはありそうなのがいるので、なかなかバレてくれない。(そんなときに限って仕掛けが太いのである。)更にたちが悪いのは、ウミガメさんは、オキアミだろうが、キビナゴだろうが、イカだろうが、魚の餌になりそうなものは大抵喰っちゃうところにある。もしも、掛けたら、やりとりしながらただただ仕掛けや竿の無事を祈るばかりである。


みなさんのベスト5は何ですか。

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