熊本のシンボル熊本城に隣接し、西南戦争で焼けてしまった藤崎八幡宮の隣に立てられた熊本の野球の殿堂、藤崎台県営野球場。通称藤崎台球場の名で熊本の野球人に親しまれています。
この藤崎台で、夏の大会以降新チームになった高校生球児が、春の選抜大会を目指して白球を追う、第131回九州地区高校野球熊本大会が行われました。
わが高専八代チームの目標は、もちろん公式戦1勝。中学時代レギュラーとして中体連で活躍した選手より、どちらかといえば、控えメンバーで終わってしまい、高校ではぜひ試合でプレーしたいという生徒たちが多く集まっています。もちろん、甲子園を目指している強豪チームの選手たちも素晴らしいですが、技術は未熟でも1勝を目指して頑張っている選手たちにも大いに共感できます。そんな様々な高校球児たちを平等に迎えてくれるのがこの大会であり、この球場なのです。
歴史ある大会です 春の選抜出場の夢を実現するのはどの学校でしょうか
7月12日の豪雨で藤崎台球場も被害を受けました 駐車場は利用できません
照明塔が見えてきました
藤崎台球場の入り口 ネット裏 入場券は大人500円で買えます
試合前の緊張感みなぎる練習
午前9時20分 この大会の開幕戦 菊池農業との対戦が始まりました
息子yasuは3塁ランコーでスタート
午前9時20分試合開始。高専の先攻で試合が始まりました。相手投手は11番をつけた1年生がマウンドに。ブルペンでは切れのいい変化球を投げ込んでいました。さて、欲しいのは先制点です。高専の1番バッターは、このところ当たりに当たっている1年生take。takeは粘った後、見事にレフトにヒットを放ちます。この1打で高専チームに「イケる」というスイッチが入ったようです。バントで送って、3番katsuがショートへの内野安打で1死1,3塁のチャンス。ところがこのチャンスに、ダブルスチール崩れで1塁ランナーは飛び出した格好となりタッチアウト。後続も打ちとられこの回無得点。チャンスをつぶしいやな雰囲気のスタート。
切り込み隊長 1番takeがレフト前ヒット 高専打線の火付け役となりました
1回の裏、菊池農業の攻撃。高専の先発は180cmを超える体を折り曲げてアンダースローで投げ込んでくるmasa。100km台のストレートと80km台の変化球をコーナーに投げ分けて何とか相手打線を抑えてほしいところ。ところが、先頭バッターはいきなりライト前にヒットを放ちます。バントで送って1死2塁のピンチです。高専の1回の攻撃と全く同じ展開。しかし、masaは後続を連続でセンターフライに打ち取り無得点。
キャプテンryuが声を出し チームを鼓舞し続けます
2回の表は高専の攻撃は三者凡退。その裏、四球で出たランナーを返せず無得点の菊池農業。回は3回の表、高専の攻撃となりました。8番masatoが四球を選んで、バントで送り、1死2塁。ここで当たっている1番takeが粘って四球。2番taiが再び送りバントで2死2,3塁。高専のクリーンアップに先制点を演出します。期待にこたえた3番
katsuがサードを強襲する内野安打で1点先制。更に、4番masaが左中間を破るタイムリー2塁打を放ち、3点目。更に、5番、wataがセンター前タイムリーでmasaを還し、この回4点を奪い試合のペースを握りました。ツーアウトからの得点だけに、高専にとってはいい展開です。
3回の表 katsuのサード強襲ヒットで先制点
待望の先制点が
4番masaの左中間を破る2点タイムリーで追加点
更に5番wataがセンター前タイムリーで
2塁ランナーmasaが還りこの回4点
この4点で試合の主導権を握ります
4回の表、高専の攻撃。先頭の7番syoが三遊間を破り、チャンスを演出。8番masatoがバントで送り、1死2塁。9番ryuがショートゴロ。このゴロを悪送球。難なく5点目。
5回の表にもチャンス到来。1死後、4番masaがショートへの内野安打で出塁。5番wataがバントで送り、盗塁悪送球の間にこの回1点目。更に、7番syoが再びセンター前ヒットを放ち2点目を追加。5回の表を終わって7−0と高専リードという信じられないよい展開。
守備も堅調この日はノーエラーでした
しかし、5回の裏、好投を続けていたmasaが相手打線に捕まる。先頭バッターがセンター前ヒットを放ち、盗塁などで1死2塁のピンチ。ここで相手に三遊間を破るタイムリーを打たれ、1点を返されます。その後ヒットを打たれ更にピンチが広がりますが、後続を低めの変化球でサードゴロ、セカンドゴロに打ち取り、何とか最少失点にとどめました。
続く6回の裏、菊池農業の攻撃。先頭バッターを歩かせ、次のバッターを三振に仕留めたものの、次の打者の時、1塁ランナーが走り、打者が打った打球はふらふらとセカンドとファーストの間にあがり、逆を突かれたセカンドとファーストは球に追いつけず、野手の間にポトリ。信じられない内野安打を喫します。バントで送られ、2死2,3塁のピンチに、レフト前タイムリーを打たれ1点を返されます。更に、1,3塁のピンチ。相手の攻撃を食い止められるのか高専ナイン。このピンチにmasaは相手打者を三振に仕留めこの回も最少失点に切り抜けました。
さあ、2点を返された高専チーム。不安な投手力を支えるためにも追加点が欲しいところ。7回の表、高専の攻撃。先頭の2番taiがショートへの内野安打。3番katsuがバントで送り、2死2,3塁となったところで7番syoがライト前にタイムリーを放ち1点を追加。この後、ランナーが飛び出しタッチアウトでチェンジ。3塁ランナーがホームに還れば、7回で7点差になっていただけに残念。
その後、9回にも3番katsuのセンターオーバーの2塁打を足がかりに、1点を追加して、この試合では合計15安打で9得点をあげました。
投げては、7回から登板した1年生ryoが、120km前半のストレートとタイミングのいい変化球で菊池農業の攻撃を1安打2三振に抑え、見事なリリーフを果たしてくれました。
最後は、途中からセカンドの守備に入った1年生のtatsuがフライを無難にキャッチ。9−2という高専にとっては、予想外のいい試合で記念すべき公式戦初勝利となりました。スタンドでは、T会長にだれからともなく握手攻めが。「会長が変わるといい試合ができたね。」とは、忙しい中応援に駆け付けてくれた前会長のKさん。アイスコーヒーでスタンド接客していたママさんたちも歓喜の黄色い声をあげていました。久しく味わうことができなかった公式戦での勝利。やはり勝利の味は格別でした。生徒たちもうれしそう。
打線がつながり7回までに12安打8得点 先発masaも8安打を浴びながら2点に抑えます
7回から1年ryoが登板し後続をぴしゃり 球速が伸びてきました 来年の春が楽しみです
試合は9−2で高専八代の勝利 記念すべき公式戦初勝利でした
高専八代 004120101|9
菊池農業 000011000|2
今回の勝因は、まず投手力を中心とした守りをあげたいと思います。9安打を打たれながら、ノーエラーでピンチをしのぎ、得点を取られた後も後続をきっちりと抑える守りの野球ができていたことにつきます。そして、攻撃陣の勝負強さもよかったと思いました。3回に先制点をあげることで試合を優位に進めることができました。また、ツーアウトからでも打線がつながり得点をあげることができたことも大きかったです。
また、課題もいくつかあります。それは、走塁です。ランナーをためて、得点をあげてこれからというところでランナーが刺されチャンスをつぶす場面も多く見られました。好走塁と暴走は紙一重です。走塁はやはり経験がものをいいます。自分の走力をよく知って、常に次の塁を奪う姿勢を見せるとともに、塁が奪えるのかどうかの判断を瞬時に行い、思い切りのよい走塁が求められていると思います。
次の試合は、球磨工業との接戦を3−2で制した八代東高校。シード校にも度々選ばれる野球の強豪校です。
自分たちの野球がどれだけできるか、失敗を恐れず精一杯プレーしてほしいと思います。yasuもいつ声がかかってもいいように、しっかり準備だけはしておいてほしいと思います。また、相手のプレーのよいところを学んでほしいと思います。
菊池農業のみなさん、試合をしてくれてありがとうございました。これからも、よろしくお願いします。



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祝 公式戦初勝利 秋の大会