11/19 結果おーらい 長島海峡

だめでもともと 無理を承知の釣行
「じゃあ、20日の10時から事務局会な。よろしくな。」退職された先生方からの電話だ。組合30年史発行から25周年の祝賀会をしたいので協力しろという内容だった。協力しなければならないのはわかっているものの、これで11月唯一守ってきていた虎の子の休日がつぶれてしまうことになる。前日の19日は、なぜかかあちゃんは勤務。この日は、午前中に息子をピアノ塾に送って、更に病院にも連れて行かなければならない。万事休すと思いきや、あるじゃないですか時間が。19日から20日にかけての夜釣りが。半ばやけくそ気味に11月というやや季節はずれの夜釣りを計画した。

11月19日下り中潮初日。ここ数日間、日本列島に冬が近いことを知らせる寒波がやってきている。台風23号はその寒波の影響か、発生してまもなくフィリピンへと去っていった。北海道では雪。阿蘇でも雪がちらつく状況。当然、海はその季節風で沖磯は船止めをくらっており、19日は幾分寒波は緩むとはいってるものの、釣行を計画したところで釣り場選択のない厳しい釣りになることは初めから見えていた。

一人でしかもこの時期に夜釣りという場所はそうあるものではない。また、明けて20日は、午前10時から教育会館で前述の事務局会があり、そこに間に合うような場所でなければならないのだ。それらの条件を満たす場所として、最近気になっている鹿児島県垂水の海潟にある釣り筏「富士丸」を第1候補にあげた。高速道路を使えば、ここなら、2時間半で人吉に帰れるはず。早速電話だ。「夜釣りやってますか?」「やってますよ。大アジとかカマス、タチウオなんかが釣れてますよ。」余裕のある明るい口調でおばちゃんが応対してくれた。釣れてるなと確信した。「一人ですけどいいですか?」「うちは夜釣りはチャーターのみなんですよ。」がくっ、せっかく前もって仕掛けやら撒き餌かごやらをそろえていたというのに。

釣りの引き出しが少ない私はすぐに窮地に追い込まれてしまった。芦北か天草の堤防でかごでも投げるとするか。だいわ観光のホームページから堤防でアジなどがぽつぽつ釣れているという状況らしい。えーと、何?かご?かご釣りと言えば、長島海峡があるではないですか。そう言えば、長島海峡ではこれから夜釣りのマダイシーズンではなかったかな。今冬、長島海峡ではずっと夜釣りでデカバンのマダイがあがっていてうらやましく携帯の画面を覗いていた自分を思い出した。ここなら、多少海がしけても大丈夫だし、一人の夜釣りもOKだったはず。

すぐに気持ちを切り替えて長島海峡へと誘ってくれる渡船「しらなみ」に電話を入れた。「4時か5時に来てください。」で交渉成立だ。今回の釣りの対象魚はマダイ。前回の9月23日は「赤島」で度重なる根掛かりと玉網忘れというとんでもないミスで貧果に終わっている。今回はそのリベンジと早くも前日からアドレナリンの分泌が止まらなくなっていた。気がつけば、いつの間にか磯バッグに道具を詰めていた。


晩秋の空の下 さあ 決戦の場 赤島へ

のせられた磯は何と
19日は午後1時半に人吉を出発。九七トンネルを通り、大口まわりで阿久根を目指した。いつものようにスーパーアオキで予約していたオキアミボイル2角と生1角を受け取り、かごなどの小物を買って、一路長島の北に位置する茅屋港を目指した。長島にわたる黒瀬戸大橋が見えてきた。時刻は午後3時半を過ぎていた。西日が横顔に差し込んでくる。その光に誘われて視線を左に移すと広大な東シナ海が広がっている。その広大な海に飲み込まれそうな小さな船がぽつぽつと浮かんでいる。そんな光景を見ながら、大好きな佐藤春夫の詩「海の若者」が浮かんできた。

海の若者
佐藤春夫
若者は海で生まれた。
風を孕んだ帆の乳房で育った。
すばらしく巨くなった。
或る日 海へ出て
彼は もう 帰らない。
もしかするとあのどっしした足どりで
海へ大股に歩み込んだのだ。
とりのこされた者どもは
泣いて小さな墓を立てた。

少年時代に漁師町で育った佐藤春夫の経験・記憶がもとになって生まれた詩だ。この詩は、書かれている事実だけを読めば、海の近くの漁師町で生まれたある若者が、たくましい人物へと成長したが、ある日、海難事故で命を落としてしまった。そして、まわりの人々はそれを悲しんだと理解できる。詩をこのように事柄の筋だけで読むと味気なさを覚える。

しかし、若者の人物像を追っていくイメージの筋で味わっていくと、自分を生んで育ててくれた母なる海にロマンを抱き、夢を抱き、ついには巨人のように永遠に海の世界に生き続けた。なんとかがやかしく悲壮な人生であることか。海は、海の若者を育て、深い慈しみを見せる側面と、生命を奪ってしまうという相反する側面をもつ。そんな海により命を落としたとするよりも、永遠の命を与えられたと解釈する方がおもしろいではないですか。

でも、私はこの海の若者にはなれそうもないし、なろうとも思わない。海難事故にあって命を落としてしまうのはごめんだ。釣りバカがたたって命を落とすなんて「海のばか者」だね、と言われるのがオチだし、保険金が安いじゃないの、と家族に言われそうだからだ。やっぱり安全第一、「命(ぬち)どぅ宝」だ。

黒瀬戸大橋を渡りながらそんなことを考えて視線を右へと移すと、今度は、獅子島や八代海方面が見える。人間の生活圏の海らしく、小さな漁船がせわしそうに行ったり来たりしている。この黒瀬戸大橋は、内海から外海への玄関口なのだ。橋の下から堤防釣りのおじさんたちが見える。たぶんかご釣りだろう。釣りを始めて間もない頃、この黒瀬戸大橋の下の堤防で初めてかご釣りを見た。黒瀬戸海峡の激流の中を一人のおじさんが餌を小さなかごにつめて、遠くに投げて小振りだったがマダイを連発していたのを目の当たりにしたっけ。いつかは、あのおじさんのようにあの釣りをマスターしたいと思い、ここを後にしたことを思い出した。

大橋を渡ると左に曲がり、茅屋港に車を急がせる。長崎鼻、魚釣り瀬というかご釣りの地磯の1級ポイントを過ぎ、国民宿舎を過ぎるとまもなく左へと曲がり、平尾方面を目指す。そして、小高い峠を越えると、茅屋港が待っているのだ。茅屋港が見えたら左へ曲がり港に到着。時計を見ると午後4時10分。11月の中旬は、暗くなるのが早い。こりゃ夕まずめの釣りはできないかもと車から荷物を下ろしていると、昼釣りの客を乗せた「しらなみ」が丁度港に帰ってきた。

闘いを終えた戦士たちが疲れた表情で荷物を下ろしていく。クーラーを持つ様子を見ていると、そこそこ釣れているようだ。釣りナビでも、11月15日は大潮で水温22℃。23〜35cmのクロがかご釣りで釣る人30〜40匹と各瀬でクロが好調のようである。釣況としては、「○期待」の評価なので、まだまだ釣りムラはありそうなのだが。

さてと、荷物を積んで船長に挨拶をし、船に乗り込んだ。どうやらこの時間の乗客は私一人のようだ。ゆっくり港を離れる「しらなみ」。期待と不安で感情のボルテージは最高潮に達している。「鯛ねらい?」と船長。相変わらず無口だ。船は天草側の港で二人の釣り客を乗せて、太陽が沈む方向へと進んでいった。「鯛ねらいですか。」と後から乗ってきた釣り人に尋ねた。ボイル餌を見れば、一目瞭然なのだが、情報を集めたいがためのかるいジャブのつもりだった。しかし、この二人もおしゃべりではなさそうだ。その後の会話が続かない。船はマダイの宝庫「赤島」へと向かっているようだ。「船長、赤島の上はあいとる?」「いいや、中しかあいとらん。」と船長。この唯一の会話から、少し状況が見えた。赤島はマダイの夜釣りの1級ポイントで、赤島の上が人気の磯で、中はその次ということになる。ということは私はどこにのせられるん?赤島が近づいてきた。確かに一番北側の先端には先客がいた。北側だからここがたぶん赤島の上だろう。前回も鯛ねらいの客が一番に降りたのがここだった。船は赤島の上に向かって左へと舵を取り進んでいる。ここで、船長を見ると、私に行け、と視線を送っている。荷物を船首に運んで、渡礁準備を始めた。う〜む、ここはどこかで見たことがあるぞ。そんな疑念を抱きながら、渡礁を済ませた。船が離れないうちに、二人連れの磯釣り師に思い切って尋ねてみた。ポイントはどこですか?「そこだよ。そこに根があって根掛かりするから気をつけて。できるだけ遠投。」とアドバイスをもらった。何?根掛かり?もしかして、そう、ここが9月に来て惨敗を食らった赤島の「松の木」であることに気づくのにそう時間はかからなかった。同じところに乗せられるという落胆と、同じところで瀬の状況の情報が皆無ではないという安心感とが交錯した複雑な心境で、親切なおじさんたちに別れを告げた。そして、磯の全体像をつかむ作業に入ったのだった。

結果お〜らい かご沈め釣り
さて、まずはフカセ釣りだ。フカセ釣りタックルは、メガドライ1.5号ー53、道糸2.5号、ハリスは夕まずめということで、サンラインのブラックストリーム2.25号。ウキは、前回の甑でその感度の良さを再認識させられた鵜澤ドングリ2Bに潮受けゴムを装着。22℃なのでまだまだ餌盗りが活発だろうと、クロのタナを直撃できるようにと浮き止めをつけた半遊動2ヒロで攻めることにした。 

餌を蒔くと予想どおり餌盗りが出てきた。しかし、9月のように活性はそれほどでもない。ただ横の動きを見せるだけだった。魚の活性を心配しながら、ボイルオキアミをつけ、第1投。潮は緩やかに左へと当たり気味に流れている。左側には瀬があり前回の9月ではイスズミの巣になっていた場所だ。撒き餌がどうやらそこにたまっているようで、ポイントであると直感した。仕掛けを回収すると付け餌はそのままだ。ウキ下を30cm深くして今度は餌をオキアミ生に替えた。

午後も5時半を過ぎると辺りは薄暗くなっている。早くしないと日が暮れてしまう。ウキが消し込んだ。鋭く合わせるが素バリ。第3投目で餌盗りの正体がわかった。ヨコスジフエダイの子らしい小魚だった。海にお帰り願って、第4投。張ってはゆるめと流して付け餌と撒き餌を合わせるように気をつけていると、もぞもぞとした前当たりの後、ウキがゆっくりと紫紺の海中へと消えていった。ウキが消し込んだベクトルと反作用になるように方向に気をつけて合わせるとぐーんと竿に心地よい重量感がのった。ゆっくり足下に寄せてから、一気に抜いた。25cmクラスの口太だった。

いるじゃん。やっぱり秋だね。活性高いよ。がまかつ一発グレが見事に地獄にかかっていた。タナはあっているぞ。やはり2ヒロだったか。自分が組み立てた釣りがうまくいくとうれしくてしょうがない。釣りは魚のサイズで決まるのではなく、その過程が大事なんだと改めて思うのだった。その後、キタマクラの挨拶の後、26cmのクロを釣ったところで、日が暮れた。魚の活性はまずまず。これから満潮の21時10分まで上げ潮を釣ることになる。潮も激流でなく、程よい早さで流れている。今がチャンスだ。

夜釣りタックルは、ブレイゾン遠投5号ー52に道糸8号、ハリス8号〜10号、ウキは12号の棒タイプ、10号おもりの反転かごにパイプ天秤を装着した。菓子パンによる夕食を済ませ、ポイントと思われる前方へと視線を向ける。真っ暗だ。今日は天気予報では、晴れると言っていたはずなのに曇っている。少しダイエットした満月がお目見えするはずだが、雲に隠れているために拝めない。確か右前方に沈み瀬があり、この瀬のおかげでウキやらかごやらをことごとくロストしまくったことを思い出した。

そこに投げていたらかごがいくつあっても足りない。その左側はどうかとねらいを沈み瀬を避けた左前方に決めた。ウキ下は根掛かりはいやだと慎重に竿1本半。えいっ、やあっと遠投。いい感じで暗い夜空にまるでほうき星のように一筋の閃光を放ちながら着水した。潮はいつの間にか右へとさっきと反対側に流れている。まだ激流にはなっていない。今のうちだろう。

しばらくして回収と急いでリールを巻いていくと、あれっ、道糸が巻き取れないぞ、でたああ、また根掛かりだ。おいおいやめてくれよ。左側にも沈み瀬があったのか。いくらやっても取れない。仕方がないので、竿を水平にして仕掛けを強引に回収する。あ〜あ、早くもかごとパイプ天秤をロストしてしまった。どうしよう、よく考えると準備は万全と思ったが、肝心の天秤が後2つしかなかったとことに気づいた。

もう、これ以上のロストはできないと、とりあえず根掛かりを防止するために、タナを竿1本弱に設定し、右側の沈み瀬の更に右側に仕掛けを投げ続けた。釣れたのは、アラカブ2匹のみ。竿1本くらいでこんな根魚が釣れるようじゃかなり浅いんだな。もしくは、沈み瀬が点在していて、複雑な底になっているようだ。う〜むまだどのような沈み瀬の形状かわからない。

しかし、このまま安全策をとっていても釣れそうにもない。ここはいっちょ冒険しよう。潮も満ちてきたことだし。午後8時頃再び冒険策に出た。ところが、その第1投目で再び根掛かり。あちゃー、これでウキとパイプ天秤とかごを一気に失ってしまった。いよいよ追い込まれてしまった。更に追い打ちをかけるように、自然の猛威は激流を呼び寄せ、前回のように沖に投げれば投げるほど潮が速くて釣りにならない状況になった。

どうする?自分自身に問いかける。しかたがない。最後の天秤を失えば、かご釣りはジ・エンドだ。激流が治まるまで、沈み瀬の手前で遊んでいることにしよう。沈み瀬の手前と釣り座の間は少し深くなっていて、竿1本半ほど入れても大丈夫のようだ。しばらくはお遊びと適当にそこに仕掛けを放りこんでいった。満潮の潮止まりを過ぎ、反対に流れていくかと思いきや、再び同じ方向に激流が流れ出した。仕方がない。再び手前にかごを放り込んでいることにしよう。

それにしても情けない。かご釣りの仕掛けで何でフカセ釣りみたいな釣り方をしなけりゃならんのだ。それに、どうも新しい天秤は船釣り用で重いらしく、浮力が合わずにウキがシモリ気味になっている。まるでフカセの沈め釣りのようだ。あきらめ気味で足下に落とした仕掛けを回収しようとリールを巻こうとすると、手応えが。生命反応が竿に伝わったので反射的に合わせを入れると、ギューンと本格的に魚からの反応が出た。結構竿を絞り込んでいる。えらい引くなあ。


よく引いた 口太くん

5号竿なのですぐに浮いてくると思いきや結構何度も突っ込みを見せている。もしかして、尾長かも。9月の夜釣りで尾長の40クラスが釣れたとの情報があったからだ。しかし、イスズミかもしれない。とぶつぶつ言いながらもやつは観念したのか、やっとで水面を割った。えいっやあっと振りあげてピチピチはねている魚にライトを当ててみると、何とクロではないですか。尾長かと思いきや口太だった。

口太なのによく引いたなあ。40は軽く超える納得サイズ。こんなん釣れるんかよ。かご釣りの仕掛けで。しかも、瀬際で。無茶な釣り方にも関わらず釣れたことを恥ずかしいと思うと同時にうれしさがこみ上げてくる。どんな釣り方でも釣れたことには変わりはない。夕まずめの釣りとは明らかに矛盾した考えでいることに自分は気づいていない。本命ではないものの準本命のクロが釣れたことでボウズ脱出だ。時計を見ると、午後10時を回っていた。

ほっとしている場合ではない。いかんいかん悪い癖が出た。今時合いなんだ。瀬際でクロが釣れるということは、フカセ釣りに変えた方がいいということだね。また独り言を言いながら、仕掛けを変更。3号の電気ウキに2.5号のおもりサルカン、浮力調整用として4Bのガン玉をハリスの真ん中に打ち足下から流していった。しかし、浮力調整がうまくいかないのか、再びシモリ気味に流れていった。巻き餌と仕掛けを合わせることに注意しながら反応を待っていると、今度ははっきりとウキが消し込んだ。半信半疑で合わせるとドスンと竿にのった。

うん、今度は違う魚だな。おやっ?竿を叩くぞ。まさかイスズミじゃあるまいな。おいおいこいつ中々しぶといぞ。このしつこい引きはイスの何者でもないのでは?とりあえず、5号竿にものをいわせて強引に引き抜くと後ろの方でピチピチはねている。期待と不安が交錯した心境でライトを当てると、


急流が育てた元気な赤島のマダイ

あにはからんやそこには赤い鯛系の形をした魚が最後の抵抗を試みてはねていた。「おやっ、赤い」シブダイかと思い、近づくと何と本命のマダイではないですか。やはり40を裕に超えるお父ちゃんも納得のサイズに思わずガッツポーズ。イスズミだと思っていたので、喜びは倍になった。おいおい、こんないいかげんなフカセ釣りでいいのかよ。竿1本先でしかも3ヒロ半のタナで。

暗い中でもいい感じの潮が「松の木」の先端の釣り座をかすめて流れているのがわかる。時合いだ。時合いだ。逃してなるものかと更なる獲物を求めて仕掛けを打ち振るった。さっきマダイが釣れたポイントに集中的に仕掛けを入れるが、当たりがなくなった。仕方がないので、今度はクロが釣れたポイントへ仕掛けを入れた。

午後11時過ぎ、当たりが遠のいて油断していた釣り人を強烈な当たりが襲った。いきなり竿をひったくるような激しい当たりだった。一気に5号竿の先が海中に突き刺さった。何だこいつは。体制を立て直す間もなく、8号道糸がプッツン。今までこの竿をこんなに絞り込んだ魚はいない。眠くなっていた体に再び闘争心が芽生えた。くそっ、絶対とってやる。何だろう。底物系か、はたまたデカバンのブダイ?マダイ?しかし、この磯釣り師の思いとは裏腹に魚からの反応はぱったりとなくなってしまったのだった。

新たな敵が
当たりがないと睡魔が再び襲ってきた。潮は更に激流と化し、釣りにならない時間帯が訪れた。磯に横になって仮眠しようとすると、ブ〜ンと蚊が襲ってきた。寝袋を忘れたことを後悔するほど気温が下がってきていて、更に薄着だったため寒くて釣りどころではなくなってきたというのに、こいつは何と元気なんだろう。次々に蚊の攻撃にさらされ、顔面を10カ所以上、体中にまんべんなく刺されてしまった。おかげでかゆくて眠くても寝ることもできず。寒さに震えながら朝がくるのを待ち続けた。

たまらず午前5時半にしらなみの船長に電話した。「迎えに来てください。」一番船が出るところだから、そのときに来るという。20分待ってなだそうだ。「かえれるんだ。これで、かえれるんだあ。」とアリスのチャンピオンを口ずさみながら、道具を片付け、磯の掃除を始めた。


寒かったあ またね 赤島 松の木

午前6時40分頃、しらなみ登場。荷物をのせて貸し切り状態で港へ戻った。他の夜釣り客は朝まずめまで頑張るようだ。10分ほど走って茅屋港へ到着。すると、今度はモチベーションが最高潮の昼釣りの客と交代することに。お疲れ様。船長が釣況を聞きにやってきた。「どうでしたか。」「クロが3で、タイが1」と答えた。「タイが悪かっかね。」とねぎらってくれた。2000円という信じられない安さに驚きながら渡船料金を支払い、釣りができ無事に寄港できたことをポセイドンに感謝した。そして、船長はよくなかったと思ったかもしれないが、私は満足だ。私は寝不足のせいか海の若者ならぬ「海のバカもの」に変身し、結果オーライと言いながら帰路につくのであった。


2000円の超激安 渡船 しらなみ


ここから 右に降りると しらなみの船付き場


本日の釣果 マダイ42cm クロ42cm 


釣り人限定 天然クロ・マダイのじゃぶじゃぶコース

♪お品書き♯
クロ・マダイのしゃぶしゃぶ
にぎり寿司
お造り
マダイのカマ焼き
魚風味の雑炊


脂がのっていて おいしかったです

やすの採点
マダイのカマ焼き ★★★★★
マダイの造り★★★★
マダイのしゃぶしゃぶ★★★★
魚風味の雑炊★★★★

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