12/30 大爆釣イス○ミで釣り納め 硫黄島

今年の冬はあまんじゃくだ。2006年もあと数日。大掃除や研修と忙しい日々を送っていたが、何か釈然としない自分がいた。今年の天候はuenoさんとの恒例の釣り納めに中々許可を与えてくれなかったからだ。今年の冬は間違いなく暖冬である。12月に入ってもぽかぽか陽気に秋雨前線のような雨の連続。二十四節気では、7日頃を大雪といい、本格的な冬の到来を感じられるのが定番である。昨年も熊本では12月の前半に早くも初雪、積雪を記録した。ところが今年は冬至になっても冬の気配が感じられない。夏のような大粒の雨が降るという具合だ。その悪天候は決まって週末に訪れる。雨は雨でも梅雨の時期のようにしとしとぴっちゃんと降ってくれれば、海は凪ぎなのに。ザーザー降るもんだから、海は大荒れだ。やっとで23日、24日と土日に好天の揃い踏みと思ったら、今度は自分の都合で行けないし。

釣り納めの予定は、12月29日、30日。潮回りは長潮、若潮。今回の目標は、下げ潮が流れる時間帯に夜尾長をゲット。昼釣りでは、渡りの口太の数釣り。できれば鯖でもいいから青物をゲットなんてことを考えている。そんな贅沢なことできるわきゃないじゃないと思いきや、そんな磯釣り師の欲望をかなえてくれる釣り場がある。それは離島である。釣り師ならばだれもが憧れる夢ステージ離島。人間にとって厳しい自然条件は、中々釣り人の上陸を許さない。人里離れた場所だからこそ、海の資源が豊富に守られている。そのため、1ヒロ以内のタナで人間の姿を見かけても平気でハリス4,5号でガンガン喰ってくれる。仕事に疲れた男たちは、この純真無垢なお魚たちに心から癒されることになるのだ。この1年いろいろなことがあった。いいことばかりではないのが人生。当然ストレスもある。そんな一年間の忘れたいことを次の年に持ち込まない。そして、魚を釣るという人間の狩猟という本能だけに集中しながら、今年一年の邪心を忘れるのである。

しか〜し、正に青天の霹靂。クリスマスあけから季節外れの爆弾低気圧が突然日本列島を駆け巡った。その後やってくるのは、西高東低の気圧配置。等圧線の幅が狭くなり季節風が強くなり、当然海は大荒れだ。26、27日と爆弾低気圧のおかげで大荒れ。28日、29日と寒波でやはり海は波高5mと大荒れ。ところが、28日に見た天気予報では、30日は2mという。28日に硫黄島での釣りを快適にサポートしてくれる黒潮丸に電話を入れる。「30日からの二日釣りではだめですか。状況を見ながらになるけどね。二日釣りだけになるかもしれないんですよ。30日の出航を6時とかに遅らせることも考えてるんでね。」う〜む、さすがに自称釣りバカとはいえ、大晦日に釣りをする勇気はない。「30日の1日釣りでお願いします」と答えた。期待をこめて29日の昼頃に再び黒潮丸に連絡を取る。「出ます。ちょっと時化てるんでねえ。集合を遅くしました。3時15分でいいですか。二人ね。餌もいつものね。あっ、それからドンゴロスを用意しておいて」「なんでですか」「浅瀬のハナレに乗せてあげるから」よっしゃあ。釣りに行けるだけでなく、硫黄島の口太の釣り場ベスト3の一角のなす浅瀬のハナレに乗せてもらえるというのだ。uenoさんもこの吉報を喜んでくれた。


さあ 釣り納めは 硫黄島で

午後11時半、人吉を出発。いつものルートで枕崎港に予定より一時間も早く到着。いつもは閑散とした港だろうが、この日は違った。港は離島の夢ステージに旅立つ釣り師の車でにぎわっていた。ワゴン車などの荷物を積み込める車が多いのが特徴。草垣群島へ行く第八美和丸が出船準備を始めている。いつもは、午前0時頃出発する美和丸だが、やはり遅れての出港のようだ。そこから更に漁協方面へ行くと黒潮丸の車が並んでいる。1時間前なのにこの盛況。今日も満員御礼のようだ。気温は指宿スカイラインの入り口付近で−2度。寒気の流れ込みと29日の晴天は、強烈な放射冷却をこの九州にも届けてくれたようだ。

船長いつもの軽トラックで登場。船長に挨拶を済ませると、早速荷物を積み込んだ。「一日釣りだったよね。一日釣りはこっちに入れて」今日の釣り客は多い。一日釣りが10名、2日釣りが19名の合計29名という布陣だ。釣り人を観察していると見たことのある人が結構いる。去年の釣り納めで一緒だった人が少なくとも3人はいた。「さすがに、31日までは釣りはされんもんなあ。(家族から)何といわれるかわからんもん」とuenoさん。すると、31日までの2日釣りらしい近くの磯人がこの会話に加わってこられた。「な〜に、ちょっと行ってくるとかみさんに言ってきただけだよ。大丈夫。」するともう1人の人も、「わしは、もう家内からあきらめられとる。石鯛釣りで小笠原諸島や八丈島に1週間ぐらい行ってきたこともあったしなあ。いかに(家族を)あきらめさせるかが大切なんだよ。」と過激な発言。うらやましいなあ。こういう人こそ真の「釣りバカ」というのであろう。私がもしこれをそのまま実践すれば、釣りバカどころか「釣り墓」だ。釣りが自分の墓堀人となるのは目に見えている。釣り師たるものがまんも大切だ。


渡礁直後 無念 尾長釣りに間に合わなかった

今日の出航予定時間は遅めの3時半だったようだが、実際の出航も遅れて4時前になってしまったようだ。おいおい、これでは、夜明け前の尾長釣りに間に合わなくなるじゃないの。こう思いながらも、疲れからかいつの間にか眠ってしまい、気づくと早くもエンジン音がスローになっていた。平瀬からの渡礁らしい。今回の釣りでは、出航時間ものんびりだったが、釣り人ものんびりな人が多かった。「○○さ〜ん」と船長が呼んでいる。いいなあ、○○さんは、このところデカ尾長に口太と好釣果をたたき出している平瀬に乗れるなんて。心の中でこう考えていると、その幸運の○○さんがいつまでたってもでてこない。一体どうしたことだろう。船長が焦っている。「○○さ〜ん、早くしないと一日釣りの人が尾長釣りができないんでね。」すると、ようやく○○さん登場。どうやら、キャビン内の下の段で爆睡していたようだ。平瀬の高場と低場にそれぞれ一組ずつ無事渡礁完了。

「次は鵜瀬ですね」とuenoさんに話しかける。そろそろ準備しなくちゃと毛布をたたみはじめた。いつもはこの後鵜瀬に乗せて、新島から浅瀬に行くことが多いからだ。ところが、近くにいた常連の方が、「浅瀬は最後の方でしょう。」船はエンジン全開5,6分ほど走った。おかしいなあ鵜瀬はすぐなのに。案の定、船は意外なところでエンジンをスローにした。懐かしい硫黄のにおいがする。どうやらタジロに渡礁らしい。「何で鵜瀬に行かんとかな」とuenoさんも首をかしげた。すると今度は船は反転し、硫黄島の港を過ぎて永良部崎地点でエンジンをスローに。見慣れない磯だったので、近くの人に尋ねると、その人は「洞窟」と答えてくれた。「ここもいいところですよ。クロがよく釣れますよ。」どうも今日の船の動きはいつもと違うぞ。その理由はしばらくするとわかった。硫黄島を代表する1級ポイントを数多く要する西磯にさしかかった時だった。何とこの硫黄島でもう一つの渡船が輝く光を放ちながら釣り人を磯に次々に乗せているのを目撃した。

「あれは、○○丸ですよ。最近復活したそうです。」だから、硫黄島のポイントを2つにわけて渡礁させているようだ。「昔の瀬割でやってるんでしょう。たぶん、○○丸が鵜瀬と新島の当番なんでしょう」だから、この時期釣れる確率が最も高い鵜瀬に行かなかったのか。ということは、黒潮丸の当番瀬は、平瀬、タジロ、浅瀬ということなのだろうか。黒潮丸はせわしく西磯に上物を乗せ、今度は再び南下し、カメクレなどに底物師を上礁させた。もうこのころには、すでに、空が白々しはじめていた。「もう、尾長はあきらめたバイ」とuenoさんは観念したようだ。これから渡礁しても尾長釣りは間に合わない。残念ながら、尾長釣りの絶好の時間を船の上で過ごしてしまったことになる。私も気持ちを口太釣りに切りかえることにした。


いい感じのサラシ デカグロの隠れ場所?

うねりのある硫黄島の南の海域を進んでいくと硫黄島を一望できるハナレ瀬に到着。浅瀬である。比較的高い磯のとなりに小さく見えるのが、今回我々が乗る予定の浅瀬のハナレである。「いくよ」の船長の合図で荷物を船首付近へだし、渡礁体制をとった。去年は凪ぎだったが、今年はうねりがあり渡礁が難しいそうだ。このあたりは潮の流れがきつく、うねりも加わっている。4回目でやっと船が磯に付けた。素早く渡礁。狭いだけに慎重に荷物を受け取り狭い磯の上に落ちないように置いていく。まだ薄暗い時間帯だけに油断は禁物だ。荷物を落とさないように、もちろん自分たちも落ちないように気をつけなければならない。釣りの中で最も緊張が走る時間かもしれない。もちろんクーラーはuenoさんの一つにまとめ、クーラーの代わりに魚を入れるドンゴロスを準備する。

渡礁を終えて船長のアドバイスを聴く。「そこの足下を釣って」そう言い残して黒潮丸は、浅瀬への渡礁に向かった。相変わらず狭いところだ。もうすでに朝焼けの色のグラデーションが始まっていた。夜釣りはあきらめ、昼釣りの仕掛けを作ることにした。去年結構いい型の釣れたポイントは、溝を跳び越えた向こう側にある。いいサラシができていていかにも釣れそうな雰囲気だ。しかし、今のところうねりが強くそこへ渡れそうにない。干潮は午前9時半ごろのようなので、しばらく待って潮が引いてから渡ることにした。とりあえずそれまで船長の言うポイント(船着け)で釣ってみよう。



マキエは船長のお薦めでオキアミと赤アミをそれぞれ1角を混ぜて使う。仕掛けは、離島バージョンの竿3号。風が強いから中通しのダイワブレイゾン登場。手返しと魚を散らさないためにできるだけ玉網を使わない作戦だ。道糸5号にハリス4号。ハリはグレバリ8号。ウキはサラシに負けない3Bを。釣研の競Rをチョイス。小粒でありながら、7.9gと比較的自重があり、遠投もきくとあっての起用だ。どういうわけだか硫黄島では全遊動でうまくいかないので、誘いにもたける半遊動とした。タナはまず1ヒロ半より始めることに。

マキエをしながら仕掛けを完成させ、海の様子を観察するが、まだ薄暗いためか魚が確認できない。今日は若潮。浅瀬のハナレは下げ潮のポイントだから、時間がない。いつもはある程度マキエをしてからと思うのだが、今回はすぐに釣り始めることにした。船付けのサラシのない方を私。サラシのある方をuenoさんが陣取った。期待の第1投。赤朱色の競Rが紫紺の海に突き刺さった。潮の動きは緩慢で思わしくない。いきなりウキが左方向へ鋭く消し込まれた。いきなりのアタリをとらえしてやったりと思いきや、おいおい飛び込んできたのは、離島の餌盗りの最強選手イスズミだったのだ。魚の活性は悪くないと第2投。今度は餌だけが盗られた。硫黄島ではサラシや瀬際をねらうのがセオリー。タナを1ヒロに浅くし、瀬際をねらう。再びアタリをとらえるが、これもイスズミだった。となりでも、uenoさんがイスズミをかけ続けた。このあと、私が、ダツ以外すべてイスで、uenoさんが、バリ以外すべてイスという厳しい状況が続いた。

「uenoさんどうします?まだここで続けますか?」クロがいそうな雰囲気を感じなかった私はuenoさんに場所変更を促してみた。「そうなあ、向こうへ(本命釣り座)行こうか」すでに何も成果のないまま時は午前8時を刻んでいた。干潮が近いため、うねりは相変わらずだが、何とか渡れそうだった。このままでは、本命の下げ潮は終わってしまう。急がなくちゃ。我々は意を決して、竿、バッカン、ドンゴロスという軽装備で、船着けの裏の本命釣り場への移動を敢行した。「おいが始めにいくけん」uenoさんは、もうすぐ50を迎えるとは思えない身軽さで、高いところからの飛び移りをやってのけた。さすがに跳躍に自信がない私は、波を気にしながら低いところまで行って移動を完了。よしっ、やるぞ。せっかく離島に来たんだものこのままでは帰れない。気合いが入る二人であった。


第1号は渡りっぽいクロ 40cm弱

去年の本命釣り座は、干潮間際にもかかわらず波を被って危険。硫黄島を向いて右側の高い地点からuenoさんが釣り始めた。私は更にその潮下へ移動した。さてここでは、お魚たちは私たちにどんな答えを用意してくれているのだろう。しかし、その期待が落胆に変わるのに時間はかからなかった。「でた〜、イスだ」uenoさんの悲鳴が聞こえた。私もイス、イス、イスのオンパレード。こいつはすぐにハリを飲んでしまうので、ハリスを傷つけ、下手するとハリさえ飲み込んでしまう。この日は、ハリを15,6本失った。

これはもはやふつうに潮流に流す釣り方ではだめだ。潮は釣り座から10m先をゆっくりと右へと本流がゆっくりと走っている。いい潮だと流していくとどうしてもイスズミが釣れてしまう。ならば、瀬際のサラシをねらうが、サラシが思いの外大きく払い出し、本流への引かれ潮となってしまい、瀬際に仕掛けをとどめておくことができない。本流に乗せても引かれ潮に乗せてもイスズミの餌食となった。偏光グラスで様子をうかがうと、イスの大群が餌を求めて動き回っている。

これでは、できるだけイスのいないところへ仕掛けを持っていくしかないと、根掛かり覚悟で瀬際に仕掛けを落とした。どっかーんと持っていかれたらまた、引き戻す。また、持っていかれる。また、瀬際に引き戻すを繰り返していくと、サラシの隙間で落ち着いた仕掛けがイスズミのそれとは違うおそいスピードで消し込まれていった。30cmほど沈むとそいつは一気に走った。すぐに竿を立てて応戦。3号竿の威力に物をいわせて浮かせた魚は、灰茶色の魚だった。よっしゃあ、クロだ。振りあげると40cm弱のクロが跳ねていた。とりあえずボウズ脱出にホッとする。「やったな」とuenoさんが祝福してくれた。「タナは1ヒロ」と情報提供。その後、uenoさんも、同サイズを2枚立て続けに釣った。時計を見ると8時半。


うねりでサラシに覆われる釣り座

このまま、イスを釣りながらも粘ればポツポツクロが釣れるのではないだろうかと希望的観測を持ちながら続けていくが、益々イスの猛攻は続いた。水面にナブラがたつようになり、水面に浮かんでいる餌を完全に浮き上がって食い尽くす始末。それでも何とか2枚追加して干潮の潮止まりを迎えた。潮も止まったことだし、遅い朝食タイムとした。ちょうどその時、黒潮丸が状況を確認しにやってきた。「どうです。釣れてますか。」一応、うんうんとうなずき、とりあえず手のひらで5を示した。「(午後)1時15分頃迎えに来ますから」と言って黒潮丸は去っていった。

さあ、干潮になって、本命の下げ潮があっという間に終わってしまったぞ。これからは、本命でない上げ潮で勝負しなくてはならなくなった。しかし、潮が変わるからといってもこれといって作戦があるわけでもない。とにかくイスズミの活性が高いのでできるだけイスズミのいないところに仕掛けを持っていくしかないと考えた。潮が引いてきたのと、上げ潮になるのに有利になるようにuenoさんの釣り座の左側に釣り座を構えた。瀬際に仕掛けを入れる。しかし、どうしてもイスの餌食になってしまう。困った困った。

午前10時を過ぎて、上げ潮が走るはずだが以降に左へ動く気配がない。表層の潮は左へと行きたがっているようなのだが、潮受けゴムの動きから底潮は今だ右へと動いている。予想が外れたがこれ幸いと仕掛けを打ち返した。しかし、イスの活性の高さは相変わらずでほとほと困っていた。そこで、表層におびただしいイスの数からして、クロのタナはイスよりも若干深いのではという仮説を立てて検証することにした。でも、餌だけが盗られている。仕掛けがなじむ前に何かが(たぶんイス)喰っているようだ。そこで、早くイスの層を突破しようと、ハリスの真ん中にG4号のジンタンをつけ仕掛けを入れた。すると、再びクロらしいウキの消し込みの後浮いてきたのは白いしっぽの愛するクロちゃんだった。これで、4枚目。タナは1ヒロ半に深くしていた。これが効をそうしたのか、5、6、7枚と15分くらいの間に連発させることができた。どれも、魚の色は黒っぽく、居付きのクロのようだった。全部型がよく800〜1kgだった。


居付きの地グロ 40cm

午前11時を過ぎると、食いが悪くなってきた。おかしいなと今度はハリスを3号に落とした。しかし、その原因はハリスのせいではないことがわかった。イスズミの群れをいきなり3mはあろうかという黄銅色の物体が追い回しているのを発見。ゲーッと目をこらしてもう一度見てみると、その物体は鮫だったのだ。「uenoさん、鮫がいますよ」uenoさんも驚いていた。ところがだ、もっと驚いたのは、イスズミが鮫をモノともせずに相変わらず釣り人の仕掛けに食いついていたということだった。その後、イスズミと鮫をかわしながら何とか納竿までに3枚のクロを追加して釣り納めを終えた。潮は片潮だったが、それが本命潮の下げだったことも幸いしたようだ。私がクロ10枚、uenoさんが6枚で釣り納めを終えた。準本命とねらっていた青物の姿が見られなかったのはとても残念だった。一番驚いたのはイスズミの活性の高さだった。二人で50匹は釣っただろう。腕が痛かった。


この風何とかしてくれよ
時計を見ると12時45分を過ぎていたので、片付けを始めた。うねりは相変わらずで潮が上がってきたので、また元の船着けに行くのは大変だったが、何とか満足行く釣りができ、二人の足取りも軽かった。15分ちょうどに黒潮丸は迎えに来た。「釣れましたか」「はいっ、二人で16枚」「ほ〜」と船長。珍しいね。これくらいの釣果で感心するなんて。どうやら、今日はどこも下げの片潮で、平瀬で、浅瀬などで惨敗だったそうだ。尾長も出なかったらしい。底物も惨敗で、後は、二日釣りの釣果がどうかということらしい。この厳しい状況の中で我々はとてもラッキーなポイントに乗せてもらえたことがわかった。

ところが、事件は待っていた。この日の釣行はのんびりした形で始まったが、帰りものんびりしていた。誰かが荷物を間違えて渡礁したために、その荷物を探しに硫黄島周辺で1時間もロスタイムをくってしまったのだった。3時には枕崎港に着く予定が、4時になってしまった。「ごめんなさいなあ」と船長。でも、しかたがない。いけないのは、違う人の荷物を受け取っても気づかずにいた釣り人ではないだろうか。ちゃんと名前を書いていたはずなのに。1人でもこういう人がいるとみんなに迷惑をかけてしまうことを改めて考えさせられた出来事だった。

今日は、いろんなことがあって船長も心なしか元気がなかった。釣果もぱっとしなかったのも原因の一つのようだ。「鎌田さん、ボウズの人がいるから、魚を1匹わけてください。」どうぞ、これも何かの縁だ。次回は自分が助けられるかもしれない。すがすがしい気持ちで2006年の釣り納めを終えた。今年1年無事故で楽しく釣りができたことを私と関わってくれたすべての方と大いなる自然に感謝したいと思う。帰りの車の中では、早くも初釣りの話題に花が咲くのだった。


本日の釣果 クロ10枚(33〜40cm)


本日の釣果 クロ10枚(33〜40cm)



来年も釣り日記をよろしくね

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