2/26 遠いけど・・・釣れるよね 伊予灘一帯

インフルエンザの流行が心配された25日の学習発表会も子どもたちのがんばりで成功裡に終わり、いい気分でいよいよ私にとってのGW2日目、夢の平日釣行2月26日を迎える。暦の上では冬だが、気象の上ではもうすでに春を迎えているようだ。23日に釣ったチヌはすでに腹がパンパンだった。田んぼのあぜ道にはもう春の草花が芽吹き始めている。しかし、本格的に春になったというわけでもない。それを証明するように、九州の西海岸では、相変わらず北西の風が吹き、離島を含めた甑島などのクロのポイントは時化。また、九州の東海岸でもなぜか東よりの風が吹き水島などの好ポイントも時化である。九州の西海岸は冬で、九州の東海岸は春という正にアシュラ男爵状態なのだ。こうなれば、内海のチヌ釣りか、九州の沖合で唯一竿を出せそうな大分の船釣りしかない。23日はチヌ釣りに行ったことだし、今回は船釣りにしよう。目標は、連日爆釣を伝えてくれるべっぷ丸の関アジ釣りに決定。小潮なので、釣りやすいのも好都合だ。早速予約を入れるが、空いてないとのこと。平日なのにね。気を取り直して詳しく聞いてみるとアラカブ釣りはまだ余裕があるとのこと。やったことはないが、初物に好奇心をそそられる私は、つい出来心でアラカブ釣りを予約してしまった。

ところが、天気予報や波予報で楽観していたところに、残念な電話が。「カマタさーん、残念ですが、波が高くて今回は中止します。また計画してください。」と済まなさそうに話しかける船長。しかたがない。それだけ慎重だからこそ、釣り人の信頼を集めていることだし、今回はあきらめようか。でもよく考えると、船はべっぷ丸だけではなかった。微妙な予報だけにもしかすると出る船があるかも知れない。HPの充実度でべっぷ丸の次にくる大分市から出る釣吉丸に探りを入れてみた。「出ますよ。6時半出港です。」なんともあっさり釣行許可が出た。HPを見てみると後1人関アジ釣りの空きがあって、そこに何とか滑り込みセーフだったようだ。とにかく釣りに行けるのは間違いない。ウキウキ気分で道具の準備をし、っていうか、クーラーぐらいしか持っていくものはないけどね、午後10時過ぎに人吉盆地を出発した。


初めてお世話になります 釣吉丸さん
阿蘇谷から竹田を通り、思いの外早く午前1時半頃大分市に入った。釣吉丸が待つ大野川河口の家島港についたのが午前2時過ぎ。工場が建ち並びもうもうと煙を上げる煙突。久しぶりに見る情景だ。こんな、工業地帯の懐から日本一としてその名をとどろかせている関アジ・関サバ釣りに出かけるなんて何と趣のあることであろうか。工場のぼーっとした明かりに囲まれた暗闇にある港に怪しげに立っている公衆トイレの近くに車を止め、そこでしばしの間仮眠してドライブの疲れを癒すことにした。

どれくらい時間がたったことだろう、釣り人の声で目が覚めた。声のする方へと視線を移すと、明かりをともしている船に数人の釣り人があわただしく出船準備を行っている。時計を見るとすでに午前6時をまわったいた。車の中でも結構寝ることができるもんだなと感心しながら、自分も船の近くに車を走らせ、出船準備にはいった。

遊漁船によって、いろいろとサービスやシステムが違うので周りをよく観察していると、みんなクーラーを開けている。どうやらここのサービスは、まず全員のクーラーに氷を入れることから始まるようだ。べっぷ丸では、ここで角氷の支給から始まる。氷を船長が取りに行く間に、釣り座の決定が行われる。べっぷ丸では、早い者勝ちなのだが、この釣吉丸では、じゃんけんでの決定だ。「今日は波のあるけん、できるだけ真ん中をとれよ」こんな声が聞こえてきた。早速聞き耳を立ててじゃんけんをし、2番をゲット。そこで、船の左側の中よりの4番を選択した。6時40分過ぎ、ようやく氷の支給が始まった。角氷ではない、うれしいバラ氷だ。



波が結構高いね

クーラーに氷を入れるといよいよ出船だ。この船は、船釣りの遊漁船としは大きい部類にはいるだろう。べっぷ丸と同じく、釣り人1人1人に個人生け簀がついている。さらにこの船には船長と2人のポーターさんが乗船していた。釣り客に可能な限りサービスを考えてくれるようだ。乗船名簿に名前を記入して、いよいよ出港だ。もうすでに開けてしまった朝の家島港を、工場の煙突に見守られながら、釣吉丸はゆっくりと進んでいった。ポーターの方がキャビン内で説明をし始めた。「コーヒーがいる方」モーニングコーヒーのサービスをしながら、今日の釣りについての注意を。ポイントへは1時間とちょっとです。仕掛けをそこに落として1,2m巻いてアタリを待ってください。緩めるとお祭りしたり、根掛かりしたりしますので注意してください。船長が上げてください、と言われたら必ず仕掛けを上げてください。などといったありがたい諸注意をしてくれた。

沖へ出てみると予想通りうねりが入っていた。どすんどすんと波が船底を打っている。鯵の食いに影響しなければいいが。予想に反して1時間40分ほどでようやくエンジンがスローに変わった。風景からして、去年の6月にべっぷ丸にのって来たことのある伊予灘沖のポイントのようだ。周りを見てもほとんど他の遊漁船は来ていなかった。ポイントは選び放題のようだ。

早速、ポーターのおじさんに全部準備してもらって、電動リールの簡単な説明を受け、大名釣りのはじまりはじまり。


今日も手ぶらコース 楽ちん

1投目は、アタリがなかったが、2投目からは入れ食いが始まった。早速ダブルで食べ頃の関アジをゲット。ダブル第1号ということで写真を撮ってもらった。4投ぐらいすると、「はいっ、上げてください」えっ、もうポイントを変えるの?船は100mくらい走って、止まった。「では始めてください」の合図で釣り始める。また、3〜5投ぐらいすると「はいっ、上げてください」どうやらこの遊漁船は、小刻みにポイントを変えるのが特徴のようだ。または、ここ数日間餌が入っていないので、魚の活性を広範囲に上げていこうというねらいかも知れない。


第2投からダブルで(釣吉丸HPより)

次々に鯵がしとめられていく。こんなに簡単に釣れていいの?こう心配するくらい魚の食いはとどまることを知らない。途中で船長が「50mのタナを釣ってください。鯖をねらいます。」そうかあ、鯵は底に鯖は中層にいるようだ。しかし、釣れてくるのは、中型の鯵のみ。鯖の群れはついていないようだ。鯵の型は底近くの方がいいので、数釣ってから鯖をねらうことにした。



ライバル船も釣れてます

本当にこの日の鯵は機嫌はすこぶる良好で食いが落ちることはない。もし、この船が、移動をあまりせずに釣らせ続けたならば、みんなとんでもない数の鯵を釣ることになったであろう。やはり限りある資源。この小刻みの移動があったからこそ、クーラー1つで足りたと言える。サビキ仕掛けに1kgのマダイが喰ってきたり、1kgを超えるデカ版の鯵が釣れたり、みんな大満足で、餌もなくなったので午後1時過ぎに納竿となった。


1匹1匹神経締めしてくれます


個人生け簀がついていて安心

私の個人生け簀には50匹を超える鯵が入っていた。うれしいことに鯖が1匹混じっていた。午後は、波も落ち着いて帰りは心地よい船旅だった。午後3時過ぎに家島港へ到着。港へあがった。クーラーを開けてびっくり。なんと、ポーターの方がきちんと生け簀に入れてあった魚を全部神経締めをしてくれていて、魚が氷に直接に当たらないようにビニル袋に入れてくれていたのだった。釣りだけでなく、釣った後の楽しみまできちんと考えてくれるところはべっぷ丸と同じだ。魚の入ったビニル袋の上に紙をかぶせ、そこの上に氷をのせる。徹底した魚の鮮度管理には本当に恐れ入りました。

この大分の関アジ・関鯖釣りはファミリーフィッシングに最適。こんどはぜひ家族を口説き落として連れていこうと心に誓うのだった。


お疲れ様 家島港に到着


右が関アジ 左が関サバ 絶品です



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