「釣りに行かれんなあ」
uenoさんのぼやきを聞きながらうなずく私。
8月は、私にとってもっとも魚が釣れない季節。
まあ、この季節は昼間は暑いことだし,涼しい夜に釣りでもするかとこんな算段となるのでした。
皮肉なことに、8月こそ一番釣りに行く余裕がある時期なのです。
しかし、いくら余裕があるとはいえ、このところ毎年のように挑戦している離島の夜釣りが実現しません。
それを実現させるためには、結局のところ移動も含めて2日間連続で体を開けなくてはならないからです。
それで苦し紛れに、悪知恵を働かせて考えた結論が半夜釣りという選択肢でした。
夕方から磯に乗り、夜中の0時に回収というパターン。これなら1日体を空けるだけで釣行が可能となるのです。
「やっぱ、これからは半夜釣りバイ。」
uenoさんが、半夜釣りのよさをアピールしてはいるのですが、実は中々成果が出ていません。
まあ釣りに行けるのだからよしとしましょう。
釣りを終えて、
「こがん釣れん年も初めてバイ。おらもう野間池はいやバイ」
かなりのへこみようのuenoさん。
uenoさん気持ちはわかりますが、そんなに落ち込まないでください。
魚がいなかったことにしましょう。魚は故郷に里帰りしたんですよ。
こんな言葉をかけてもuenoさんは応える気力もありませんでした。
おいらも苦手の赤瀬で見事ボウズクラブ入会でした。
でも、ある意味中々魚が釣れないからこそ、魚釣りは面白いんではないでしょうかね。
いつでもどこでも簡単に魚が釣れたらおいらはきっと魚釣りを続けることはできなかったと思うのです。
釣れないからこそ、工夫して何とか釣りたいと思う。だから釣りは楽しいと思うのです。
帰りの車の中では、uenoさんを慰めながら、早くも屋久島の焼酎「三岳」の肴をゲットするための算段を考えてい
るのでした。
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